貴味寿司

大名界隈が若者で溢れるずーと以前から
大名で営業しているお店です。
夫婦で切り盛り出来るほどの真にこじんまりとした
佇まいが感じられる心地良いおすし屋さんです。
小さい店はお客と主人、知らない客同士の会話も
ご馳走になります。
小さなお店の場合あまりデザインを
やり過ぎないよう気を付けています。
すし屋さんはやはりカウンターが大切です。
広さと幅、主人と客との間、これがカウンターの
大事な役目でもあります。

ところで貴味のお寿司はおいしい。
酢めしが薄味でネタの旨さの邪魔をしません。
ネタは青物がまた良い。仕事も丁寧だし
薄い味付けは酢めしと一体となって、
口の中に放り込んだ後に酢めしとねたが醸し出す
ハーモニーはひとりでに顔が崩れて来るのを
どうする事も出来ません。

・新店「すし処 貴味」について

「すし処 貴味」が大名での28年間の営業を終えて7ヵ月後
警固の路地裏に新しくい店を構え5月2日にOPENいたしました。
大名で28年の永きにわたり夫婦二人での営業でした。
その間MIC工房にて改装工事に携わらせていただき18年の年月を数えていました。
大名での営業は1007年9月25日まで、その後場所の設定、設計業務、
新しくなった確認申請の業務で時間を費やして2008年5月2日の開業となりました。


     


新しいお店はレイアウトは以前の店と変わりありませんが
心持ち、広さが感じられます。
カウンターは銀杏を使いました。
長さ5000o、幅600o、厚さ90o、の材を使ってます。
ネタケースも特注しその廻りを黒御影石で固めてみました。
施主のたっての希望で厨房内の壁面に石を使ってほしいとのこと・・・!
これには大変に心を砕きました。
白の大理石にしようと思ったこと、
それに黒御影石のラインを三本入れようと決めた時の思い、
その大理石に負けないで存在し空間として一体となるように
吊り戸棚の色を紅漆の色調でまとめるまでは
何日も何日も思いをめぐらしました。
しかし出来上がって見ると何のことはないんですけどねぇ〜、
しかし私としては気に入ってるのです。
外部の桧の無節の格子は肌理の細かい材料で
日本の桧の素材の良さが感じられ
ここも私自身気に入った納まりになっています。








店で出されるお鮨は薄味の酢飯に
仕事をほどこされたネタ類、
その酢飯と仕事がなされたネタとの
コンビネーションは絶品で
美味しさは以前と変わらず
リズム良く握られるのを食するうれしさも
変わることはありませんでした。
そして大将の闊達な弁も
相変わらず滑らかで
満足なひとときが味わえます。
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